事例紹介

「むち打ち」について,14級9号が認められ,金267万円増額

1 事案の概要

依頼者は,本件事故当時,48歳の男性であり,原動機付自転車を運転して直進走行中,対向車線から路外駐車場に進入するため右折してきた加害自動車に衝突され,頚椎捻挫,腰椎捻挫等の傷害を負いました。
依頼者は,約半年間の通院治療を受けましたが,慢性的な頚部及び腰部の痛みが残存しました。

2 相談時の状況

依頼者は,相談時,頚部及び腰部の痛みについて,相手方保険会社を通じた後遺障害の事前認定において,後遺障害等級非該当とされ,また,自営業を始めたばかりであり,収入実績が乏しいことから,休業損害を否認され,次のとおり,約115万円の損害賠償の提示を受けていました
 
【損害賠償の提示】
治療費及び交通費 85万円
休業損害      5万円
傷害慰謝料    75万円
過失相殺      30%
合計      115万円
(うち既払金83万円)
 
当事務所は,本件事故について,依頼者から委任を受け,後遺障害認定について,異議申立を行うこととしました。
 
3 異議申立の結果

当事務所は,異議申立において,依頼者には症状固定時にも強い痛みが残存しており,今後もその痛みが残存することを医学的に立証するよう努めました。
また,当事務所は,依頼者が,医学的所見に沿う現状を示す資料を揃え,上記の立証を補強するように努めました。
その結果,自賠責保険は,依頼者の頚部及び腰部の痛みについて,いずれも14級9号であり,併合14級に該当すると判断しました。
当事務所は,この後遺障害等級認定に基づき,相手方保険会社と示談交渉を行いました。
また,当事務所は,依頼者の休業損害について,様々な立証資料を収集し,その存在を立証しました。
その結果,次のとおり,相手方保険会社との間で,総額約383万円の損害賠償を認めた内容での示談が成立しました。
 
 【示談内容】
治療費及び交通費 85万円
休業損害    198万円
傷害慰謝料    89万円
逸失利益     65万円
後遺障害慰謝料 110万円
過失相殺      30%
合計      383万円
(うち既払金83万円)
 
4 本事例の意義

交通事故により,いわゆる「むち打ち」となり,治療をしても痛みが残ってしまったにもかかわらず,後遺障害認定において,非該当とされてしまう例は非常に多くあります。
適切な後遺障害認定を受けるためには,自賠責保険における後遺障害の認定基準に合わせ,症状に応じた医学的証拠をそろえることが重要であり,本事例は,それが功を奏した事例であるといえます。
また,自営業者について,自営業を始めて間がなく,一度も確定申告をしていない間に交通事故に遭ってしまったり,帳簿類が揃っていない等の理由で,収入を示す資料がないとして,休業損害が否認されてしまうことも多くあります。
この場合,どのようにして休業損害を立証するかは,非常に難しい問題です。
本事例は,このような自営業者について,休業損害の立証が成功し,休業損害だけでも当初の提示額から193万円もの増額が認められた点で,意義があります。
 
以上
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